Cogmo Blog

10人の業務を100%なくすのではなく、100人の業務を10%ずつ削減する

Cogmoチームの星です。
お客様のAIチャットボットに関する計画や取り組み、実はかなり異なります。今回は、些細なことすぎて伝えきれていないところを『AIチャットボット導入時に気にしてほしいこと』として書いてみました。


社内FAQの窓口は一元化を試みる

問い合わせの社内対応部門が違うと一元化がなかなか難しいですが、大切なのはユーザ(利用者)目線です。

総務部門のQ&A一覧はココ、人事部門のよくある質問集はココ、、と社内で散在しているようでは、せっかくFAQを整備したとしてもそれを探す手間がかかります。

「扶養する家族が増えた」など複数申請が必要そうな場合、ユーザは先ずどの部門へ問い合わせたらよいかを迷ってしまいそうですね。

なるべく問い合わせ窓口は一元化して、すぐにアクセス、すぐに解決、が実現できるのが理想です。

AIチャットボットは、ユーザに負担をかけず即回答するツールとして最適です。

また、部門毎の問い合わせを一元化しようしたとき、回答粒度や言葉遣いの違いに気づくことでしょう。

社内用語や共通用語で解説しているつもりでも、立場の違うユーザにとっては聞きなれない専門用語に見えてしまったり、分かりづらい場合があります。

担当部門が「〇〇システムの操作説明」と表しても、ユーザの利用シーンは、「勤怠管理がつけられない!」「残業申請はどこから?」など、急を要して問い合わせる場合が多いので、頻出する質問はすぐに答えが見つけられる工夫が必要です。

各部門から寄せ集めるだけではなく、ユーザ目線の平準化と確実に届く言葉遣いを心掛けましょう。言葉(テキスト)だけではなく、回答に画像や動画を活用するのも効果的です。

即回答すべきもの、自己解決できるものの区別

ユーザの問い合わせにすぐに答える、というのはチャットボットで実現ができますが、回答文を用意すべきものと、ユーザの自己解決を促すことで済むもの、これらを区別することをお勧めします。
全てのFAQが数百のレベルなら問題ないですが、FAQが数千、数万と大量になると、FAQの確認整理に時間がかかってしまう場合もあります。また、この問い合わせには、マニュアルの該当ページを見てもらうほうが早くて親切、という判断もあります。
このような時は、チャットボットの会話で全て解決しようとするのではなく、会話の文章内容を拾ってAI検索にまわし、文書検索結果を上位表示する、という方法もあります。
チャットボットで答えが提示されないと不満を持つユーザも、質問で投げかけた内容から、検索結果が表示され、自らが求めている回答に近いページ、またはファイルを検索結果から探せるという流れを作ると、利用満足度が高くなります


満足度の高いチャットボットで検索

手続き案内はフロー化

本当によくある質問を最初の選択肢ボタンとして予め出しておくという方法はよくとられますが、その他にもフロー化したほうがよい場合があります。

通常、Webサイトでもお申込画面や申請画面などの手続き案内については、既定フローを辿らせる遷移になっていますが、チャットボットにおいてもボタンシナリオを活用して誘導することがよいでしょう。ユーザの次の作業、その次の作業、に対して考えさせることなく、ストレスを与えない、ユーザビリティの配慮も大切です。

公開3ヶ月以内で確実に見えるチャットボットの良し悪し

導入者目線だけで作ってしまい、公開してから想定外の質問ばかり寄せられたり、ユーザからは辿りにくいシナリオや会話フローだったことで、問い合わせが減るどころか増えてしまったり。該当部門担当者の立場では、なかなか他者の視点を想像しながら作ることは難しいですよね。
公開したチャットボットの会話ログには、ユーザの率直な疑問や意見が反映されます。

よりよいもの、使いやすいもの、使われ続けるもの、を目指すためには、しっかり自動応答できるよう運用で改善していくことが必要です。
但し、AIチャットボットはそもそも本業務の生産性を高めるためのサブツールとして導入するものですので、慣れないチャットボットの運用・チューニングに予定外の時間をかけてしまっては本末転倒です。
最初の全体会話設計は、ぜひ第三者の立場であるプロに任せてみてはいかがでしょうか。また、公開直後の正答率が下がりやすく手入れが不可欠な時期について、運用面もプロに任せる手段があります。

チャットボットでの工数削減の考え方

通常、問い合わせ対応する側の工数を意識されがちですが、問い合わせが発生する前に、問い合わせるユーザも何かしら他を調べていたりする可能性も高いです。調べてみた上で分からないから問い合わせる、といった場合、ユーザも問合せ前に時間をかけていることになります。
チャットボットでの即解決が実現したとき、対応者の工数だけでなく、同様にユーザ(利用者)の工数も削減できていると考えられます。
10人分の工数削減!と目標をたてるお客様もいますが、10人の業務をゼロにするのではなく、100人の業務を10%ずつ楽にする、という考え方のほうが適しています。100名が浮いた分の労働生産性を本業務に向けられる価値を意識して取り組みされることをおすすめします。 

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