元々、有人チャット、電話、メール、LINEのチャネルで「スカパー!」のコンタクトセンターを運営されていたスカパー・カスタマーリレーションズ様(略称 SPCC)。スカパー!のプラン拡充・番組拡充に対応できるようコンタクトセンター運営効率化を課題として持っていらっしゃいました。その施策のひとつとして、契約者様専用のWebページ「Myスカパー!」に関するお問合せ、契約変更依頼に対して、効率化とご利用者の自己解決数向上を目的としたチャットボット導入を検討されたのが2019年。
「ポイントはSalesforce連携」。お客様情報管理をSalesforceで行っており「いかに連携ができるかが選定のポイントだった」とのこと。AIチャットボットをいくつか検討していたところ、「Cogmo Attendはシステム連携がしやすく、実際にSalesforceの有人チャットとの連携実績があること、要件の可不可について明確で安心感があり、素早い導入対応に期待できた」とのことで選定いただきました。
Salesforceの有人チャットへリンクで遷移するだけの連携製品も多かった当時、Cogmo Attendは2017年から機能連携をすでに実現していました。具体的には、SalesforceのチャットUIのまま、一次対応のCogmo Attendがその中で自動応答し、人の対応を要する場合は有人チャットにシームレスに切り替えることができており、「利用者にとって使いやすく、対応に途切れがない連携が魅力的」とご評価いただきました。
導入から3年目を迎え、ご担当者は数か月前にAIチャットボット運用業務を引き継がれたばかりです。
AIチャットボットの利用が徐々に増加していること、深夜の問い合わせも一定数あることから、昼夜を問わず対応可能なAIチャットボットへの期待は更に高まっています。
「当初の、有人チャットにスムーズにつなげるという目的は達成しましたが、現在では、お客様のお悩みを”すぐに”解決し、円滑なコミュニケーションを図るツールとして、AIチャットボットには様々な可能性を感じています。」現在のシンプルなチャットボットの使い方から、コンタクトセンター運営効率化に向けた連携も視野に入れていらっしゃいました。
AIチャットボットはオペレータ業務の効率化だけではなく、カスタマーリレーションの新たな戦略の中に組み込まれようとしています。
チャットボット、メール、フォームなどがあげられるノンボイス領域。テキストコミュニケーションが一般化したことで、カスタマーサポートにおいても、直接話さなくてもよいノンボイス領域は注目を集めています。「これまでは、問い合わせはまず電話で、と選択していたお客様も気軽にチャットボットをご利用されるようになってきたと思います」。常にデジタルデバイスを持ち歩ける状況と、コロナ禍以降、対人コミュニケーション以外での解決方法に世の中全体が慣れ、時間を問わない手軽さも相まって利用が進んでいます。
現在、Cogmo Attendが回答を返しているセッション数が月約1万件。2年間の運用で成長した自動応答はテキストコミュニケーションの一翼を担っています。オペレータ工数削減をしているだけではなく、24時間対応、季節変動する問い合わせ量に対しても、在籍数調整を迫られずにお客様への回答を提供しています。
「Myスカパー!の中でお客様が自己完結できる手続きもありますし、迷わない動線を敷いてあげることや、自動応答に磨きをかけることが必要だと感じています。最初のチャット会話の印象で、その後もご利用いただけるかどうかが決まります。初回のご利用をどう使ってもらうかを重視しており、できるだけ分かりやすい動線や表現にも注力しています。」
チャットボットの価値が定着してきた際、単体ブラッシュアップで個別の効率化施策だけだったものを、Web全体のカスタマーリレーション施策の中で有効利用していくための各種連携が次のステップとして重要になってきます。
どのようなシナリオでお客様が課題を解決するか、シナリオ設計は顧客視点でとくに配慮すべき点です。現状のCogmo Attendで適っているものもありますが、さらなる機能面の充実についてご要望もいただきました。
「ぜひ他企業の取り組みも知って、良い部分は自社でも実践していきたいです。」
同じくCogmo製品をご利用のユーザ企業でお話ができるよう、Cogmoユーザ会の開催についてもご希望いただきました。チャットボット運用を始められて、更に様々な可能性を感じられているSPCC様の今後のご計画に注目していきたいです。
Webサイト:株式会社スカパー・カスタマーリレーションズ